HAUN 大崎
私たちは「コリビング」という新しい住まい方を提案する「HAUN」シリーズにおいて、プロジェクトマネージャー(PM)兼PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)として参画しています。シリーズ4棟目となる「HAUN大崎」は、全54戸のコンパクトな専有部と、リビング・ダイニング、造作アイランドキッチン、ワークスペース、そして光と風が抜けるガーデンで構成される共用部を備えた、単身者向けの都市型レジデンスです。santasは、五反田・大崎という都心立地の特性を読み解きながら、複数の建築家をはじめとする多様なパートナーと協働し、本プロジェクトを確実な形へと導きました。
Partner : mok architects、&K architects(共用部設計デザイン)
【Background】都心の真ん中に、「軽やかに暮らす」という選択肢を
働く場所と住む場所の距離が問い直されるなか、都心での一人暮らしには「利便性」と「暮らし心地」のどちらかを諦めるという構図が長く残ってきました。HAUN大崎が立つのは、東急池上線「大崎広小路駅」徒歩4分、JR山手線「五反田駅」徒歩9分という都心近接でありながら、静かな住宅街という二面性を持つ土地です。私たちはこの土地の性格を活かし、全54戸・専有部14.3㎡というコンパクトな器の中で、単身者が仕事と暮らしを心地よく両立できる都市居住モデルを実装するためのマネジメントを担いました。
【Point 1】PM/PMOの視点:シリーズで積み上げた知見を、次の一棟へ実装する
PMOとしてHAUNシリーズ全体の価値基準を運用しながら、HAUN大崎のPMとして「mok architects」「&K architects」との協働をリードしました。「HAUN田端」「HAUN尾久」「HAUN蔵前」で得られた運用データや入居者の生の声を評価・ナレッジ化した上で、大崎という立地条件・規模・ターゲットに合わせて翻訳し直すことが本プロジェクトの起点です。110戸規模の蔵前に対し、54戸という限られた面積の中でどこに共用部の価値を集中させるか——この判断を、スケジュール・コスト・品質の厳しいコントロール下で意思決定し、シリーズとしての一貫性と一棟ごとの個性を両立させました。
【Point 2】「過ごし方に合わせて選べる4つの空間」と、鍵を受け取った日から始まる暮らし
共用部は、その日の過ごし方に合わせて選べる4つの空間として編集しました。緑に囲まれ、食事から仕事、談笑までを受けとめるリビング・ダイニング(中央のソファ席は植栽によってプライバシーが保たれるよう配慮)。多くの人が同時に使っても通り抜けやすい、回遊性の高いアイランド型の造作キッチン(調理道具・食器・コーヒーメーカーまで完備)。静かに集中できるワークスペース。そして共用空間に挟み込まれ、やわらかな曲線で切り取られた天井から雲を眺められるガーデンは、朝日と夕日が差し込み時間によって明るさが移ろう特別な場所です。専有部は家具の配置を自由に変えられるミニマルな個室とし、シャワー・洗面台に加えバスタブ付きの住戸も用意しました。
さらに私たちは、空間だけでなく「住み始めるまでの摩擦」もマネジメントの対象と捉えています。家具家電付き、敷金・礼金・仲介手数料ゼロ、ライフラインの手続きも不要。水道光熱費・WiFi・ランドリー利用料は共益費に含めることで月額をフラット化し、共用部には清掃業者が入る。家具家電付き/敷金礼金ゼロ/共益費フラット化といった「暮らし始めやすさ」を実現するために、設計を事業主および各パートナーと一体となって組み立てました。
【Impact】シリーズの学習サイクルを回し続ける
2026年2月に開業したHAUN大崎は、都心で働く単身者にとって「仕事と暮らしが自然に整う場所」として機能しています。PMOを兼任するsantasは、施設の引き渡しで終わることなく、本プロジェクトで得られた運用データやユーザーの生の声を評価・ナレッジ化し、今後のHAUNシリーズの展開へ継続的にフィードバックすることで、ブランド全体の価値向上を支援し続けます。

